6期カレッジ隊活動レポート
2012年2月25日(土)
スケジュール6:00 朝食 【写真】 |
本日の報告者より
私達はトンレサップとメコン両川の中州を訪ね、Nature Saves Cambodia(NGO)が支援するオーガニック・コットンの栽培地を見学しました。同NPOはバッタンバン州でCMAC(カンボジア地雷対策センター)の協力で地雷を除去し、農民の手でクロマー(掛け布)を生産できるよう支援しています。恐ろしい地雷原を希望の溢れる綿畑に姿を変えようという試みに感動しました。
実際に綿を干し、糸を紡ぎ、織物を織っている様子を現地スタッフのラスメイさんに紹介して頂きました。綿を栽培するのに一切農薬を使わず、虫がより好むキュウリやトマト等の植物を多く植える事で虫から綿を守るといった具合に有機農法こだわりを持っている事が印象的でした。綿の栽培からクロマー完成に至るまでのプロセスが周辺住民の手作りにより行われており、お年寄りの女性が大変器用な手つきで糸を紡いでいる様子を見て、心のこもった手作りの作業に心が温まりました。有機農法や手作業は時間も手間もかかり、価格が高くなるので、オーガニック・コットンの栽培が抱える課題について考えさせられました。(結城あづさ)
昼食後はチュン・エクにあるキリングフィールドの見学にいきました。ポルポト時代に大虐殺が行われたこの場所には、悲しい過去を決して忘れることのないようにと、犠牲者の遺骨や遺品が保存されていました。この地を実際に訪れ、言葉では言い表せない悲劇に想いを巡らせ、ただただじっと展示品を見つめていました。キリングフィールド見学後は、すぐ隣の小椋トロケアット小学校を訪問、JHPが建てた校舎と赤いブランコも、しっかりと子どもたちに使われていました。
その後はクバルチュロイサクラ小学校でマーチングバンドの練習を見学。子どもたちは新しく取り組み始めたばかりの曲と、先日イベントのために特訓した「さんぽ」に合わせた踊りを披露してくれました。お返しに私たちも「上を向いて歩こう」とカンボジアの曲「アラピヤ」を歌いました。
9月からJHPのスタッフになった私は、JHPの建てた学校や集めた楽器を使う子どもたちの様子を初めてこの目で見ることができました。自分の仕事がどのようにカンボジアでつながっているかを実感でき、とても嬉しく思いました。(浦野 聖)
各車両係より一言
1号車:今日はプノンペン中心部から、農村部へ行く道中に日本橋という名の大きな橋を渡りました。車・バイク・自転車の3つそれぞれ専用の車線があり、バイクを常用しているカンボジアならではの配慮を感じました。また、川沿いはスラム街になっており、急激な都市開発で郊外へ移住を余儀なくさせられるという話もあり、住居は与えられるものの、プノンペンで働いている人達がほとんどで、移住先で新たな仕事見つけられるか疑問が残ります。
都市部の豪華な住宅などとの著しい格差を目の当たりにし、様々な格差の根深かさを垣間見ることができ、貧しい国の開発問題の難しさを考えさせられました。(池田佳小里)
2号車:今日は、講義でよくきいていたプノンペンの日本橋を渡りました。日本橋は車道、バイク道、歩道に分かれていたので、他の道では考えられないほどスムーズに車両が動いており、日本らしさを感じました。今回は、車内で聞いた話の中で特におもしろかったバイクタクシーの見分け方について記します。日本もそうですが、バイクの後ろに乗る人は、運転手の肩や腰につかまるのが一般的です。しかし、カンボジアのバイクタクシーでそれをすると、どこへ連れていっても良いという意味になるそうです。意識して見ていると、夫婦や恋人どうしは前の人につかまり、バイクタクシーの場合は一切触れていませんでした。またひとつ、カンボジアのルールを知り、市中観察をする楽しみが増えました。(中川瑞葉)
3号車:カンボジア滞在3日目ということもあってか、皆徐々にカンボジアの気候や雰囲気に慣れてきた中で面白い発見がありました。それは、バイクに乗っている最大人数の6人乗りを発見しました。危ないと思いつつも、ついつい目にすると人数を数えて「おお!」と声があがるほど、日本では絶対に見られない光景なので刺激的でした。しかし、ハラハラしつつもどこか安定感があるのはカンボジアならではの特徴のように思いました。
また、街並みを眺めていると、様々なおもちゃや人形が売られており、そのどれもが日本人も親しみやすそうなカラフルでかわいらしいものがとても多かったような気がします。カンボジアの建物の多くも暖かさや優しさを感じさせてくれる淡い色が使われており、どこか安心感をもたらしてくれます。カンボジアにきて常に感じるのは、本当にカンボジアの人達がニコニコしているということです。これは、初めての慣れない地にきたばかりの私たちにとっては、本当にうれしく、もっとこのカンボジアについて、カンボジアの人達について知りたいな、見てみたいな、話したいな、感じたいな、聞きたいな、などとどんどん意欲が湧いてきました。(富村梨奈)