5期カレッジ隊活動レポート
2011年3月4日(金)
スケジュール7:00 集合 【写真】 |
各車両より
1号車:本日カンボジア・トラスト訪問時、すぐ隣に地雷除去の活動をするカンボジアの公的機関CMACがあり、その大きな建物を見て、今なお地雷除去問題が続いていることを実感しました。
カンボジア・トラストからの帰り道では、小さな川に日の丸が描かれた施設が目に入りました。そこは日本のODAによりカンボジアに初めて作られた浄水場だそうです。
車内で伺った話で興味深かったのは、カンボジアではフランス保護政策下の時代の歴史は学んでも、ポル・ポト政権の時代の歴史は、ほとんど学ばないそうです。現在カンボジアでは国民和解を最優先としていて、そのためカンボジア人同士で戦ったジェノサイドはあまり掘り下げたくないのではないか、ということでした。「それは日中戦争を掘り下げない日本の教科書問題にも通じるところがある」という話もとても印象的でした。(坪谷麻里子)
2号車:今日はワット・プノンという、14世紀に建立された寺院を訪問しました。プノンペンの街はワット・プノンを中心に広がっていったとのこと。フランス保護統治時代、高等弁務官府の近くにあるワット・プノンから南北に道が作られ、さらに統治に必要な政府機関が並ぶ道も隣接して整備されていったそうです。
保護統治下での影響が西洋的な街づくりに反映されている事を知り、フランスの旧植民地主義にはっとさせられました。(中里 萌)
3号車:車両から外の風景を見ていて思ったことが二つありました。
一つ目は、自分で予想していた以上に学校が多く感じた事です。しかしそれはインターナショナルスクールがたくさんあること、カンボジアの首都であるプノンペンであることが関係していると思いました。首都から遠く離れたプルサットヘ行ったときにその部分を比較してみたいなと思いました。
二つ目は、カンボジアでの中国と韓国の存在の大きさと日本の存在感の違いです。カンボジアでは、道路沿いにある大きな看板や建設途中である高い建物など韓国企業の存在が大きいと感じました。私はカンボジアにおける中国と韓国の存在感は同じくらい大きなものであると思いました。それを考えると、日本国内では世界的に進出している中国の存在感は知られているが、同じように世界に進出している韓国に対する認識が遅れているのではないかと思いました。(増島樹里)
レポート係より
今日はカンボジア・トラストというイギリスのNGOを訪問しました。ここでは、義手義足作りやカンボジアの子どもに多い先天性障害の治療・支援等を行っています。同所には義肢装具士養成学校もありました。養成学校はカンボジア人の方がほとんどかと思っていましたが、実際は毎年2〜3人程で、発展途上国である東ティモール、ミャンマー、インドネシア、アフガニスタン、イラクなど、様々な国から集まっているそうです。カンボジアには、義足を必要としている人はたくさんいるけれども、それを支給するためのお金がないそうなのです。これには政府援助が必要だと思いました。またカンボジア側も、もっと自力で解決していこうという意識が必要なのではないでしょうか。
また支援のあり方についても考えることができました。日本製の義足は精巧すぎるため、作るには時間もお金もかかります。それに比べてカンボジア製のものはシンプルな作りであるため低価格で済み、加熱すれば簡単に直すこともできます。つまり、高い技術だから良いとは言えないと思うのです。支援だって国によって求めるものは変わってくるでしょう。
今日はカンボジアと支援する側の意識のあり方について考えることができました。(井上優未)