5期カレッジ隊活動レポート
2011年2月22日(火)
スケジュール7:00 集合 【写真】 |
各車輌より
1号車:今朝カンボジア日本大使館で、二等書記官の方から聴いた「カンボジア人はカンボジア人を信じない(事もある)」という言葉が頭から離れませんでした。農業において、農協などの横のつながりがないのは、内戦で隣人さえも敵になったという過去があるからだそうです。戦争に良い悪いもない。しかし、怒りや悲しみ、憎しみを自分と同じ国の人に抱く戦争がもしかしたら一番辛いのかもしれない、そう強く感じました。午後から、カンダール県のチューティルプル小学校に行きました。日本橋を渡ると、プノンペンとはまた雰囲気の違うカンボジアを見ることができました。わらやヤシで作られた開放的な家々。放し飼いにされている犬や牛たち。それらを通り抜けると、広い広い野原の中に大きな床上の学校が現れました。プノンペンの小学校の生徒に比べて、どこか田舎風の素朴な感じがしました。(井上優未)
2号車:厳重なセキュリティーに大変緊張したカンボジア大使館訪問でした。お話を聞き、日本人とカンボジア人が相互に協力していることを実感することができました。二等書記官の方から社会セクター、インフラを含む経済開発、人材育成等について伺うことができました。また、草の根支援の事務官の方から地域レベルにあった無償支援プロジェクトについて話していただきました。MTTCでは教師になるという気持ちにあふれた生徒たち、新任の先生を育てている先生方にインタビューしました。理解してもらえた時の嬉しさと、もっと教材研究がしたい、もっと先輩方からの助言がもらえたらという意欲も感じられました。(三木千栄美)
3号車:朝食後JHP事務所経由で在カンボジア日本大使館に行きました。やはり朝の交通ラッシュは凄まじく、人々の発散するたくましい生活エネルギーを車窓からも感じることができました。
日本大使館では二等書記官、草の根担当事務官から主にODAと、草の根支援活動の説明をして頂きました。私の専門領域で特に印象深かったのは、現在行われていない数学教員養成支援がやがて再開されるのではとの話で、ぜひ実現して欲しいものだと思いました。
一般にカンボジア人は分数に弱いようでこれが弱点となり、国家試験に通らない大きな一因になるとのことでした。
午後「あの学校は今」のインタビュー活動としてプノンペン教員養成学校に行きました。私は学校の教師側のインタビューをしたわけですが一様に教材不足を指摘していました。23歳の音楽教師は日頃、他の先生方と話せないのかとめどなく話し続け楽器の少なさ、授業時数の少なさを訴えていました。また今年度、美術教育は中断中とのこと。残念だと思います。(遠藤
惇)
レポート係より
「日本大使館訪問」
観光では行くことのできない、日本大使館を訪問できたことは、ひとつ思い出ができました。経済協力担当の方がカンボジアの経済情勢と、日本の支援について、解説してくださいました。この中で、日本ODAの支援がカンボジア政府の望む支援をしている事。時間はかかるが現地の人材、物資調達で資金と技術を供与している事を知り、良い方法であると思いました。
日本がこれからカンボジアにどんな支援をしていけばいいのかとの質問には、「それはカンボジアが決めることである。どんな国にしたいのか考える力をつけてもらいたい。」と援助受け入れ国重視の答えが頭に残っています。
私たちがこれからNPO・NGOとしてどんな支援をしていけば良いのかを原点に戻って、考えるきっかけになりそうです。(鈴木圭子)