南三陸町活動レポート
災害救援募金にご協力ください。当会は国税庁より認定NPO法人の資格を取得しました。
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*東日本大震災に対するJHPの動きを「ヒューマンパワー便り」でもご覧いただけます。
2012年8月7日(火)
活動者:46次隊
滝岸佐恵子、増島樹里、福井和美、熊久保拓水、浦野聖(引率)
活動内容:漁業支援活動(袖浜漁港)
報告者:熊久保拓水
【スケジュール】
7:15 立花邸出発
8:15 ボランティアセンター到着
9:10 活動場所(袖浜漁港)到着
9:15 活動開始
11:50 お昼休憩
13:00 活動再開
14:20 雨の為活動終了
14:50 災害ボランティアセンター出発
16:20 立花邸到着
活動報告
本日も漁港でのボランティアとなり、昨日のゲリラ豪雨で中断してしまった作業内容を引き続き行いました。本日はメンバー全員で昨日と同じ「穴の開いた帆立の貝殻を72枚ずつ、長い針金に通す作業」を行うことから始まりました。作業が進みすぎたためか針金に通す貝殻が足りなくなり、4名ほどは別の場所に貝殻集めに行きました。残ったメンバーは用意しておいた貝殻に針金を全て通してしまった後に、先ほどの4名が集めた貝殻に「トンカチで穴を開ける作業」を行いました。穴を開けた貝殻を漁師さんが海で洗い、綺麗にしたものを多く準備できたあたりで、再度「貝殻に針金を通す作業」を行いました。こうして1本の針金に72枚もの貝殻が通してある漁業用具が何百セットと出来たのですが、これは牡蠣の種を集めることに使うそうです。8月の下旬に水温などのいくつかの要素が揃うと、牡蠣が一斉に放卵を始めるそうです。放卵されると海が白くなるそうですが、その時期にこの貝殻の付いた針金を海に沈めておくと帆立の貝殻に牡蠣の種が付き、それを養殖し育てるのだそうです。こうして少しずつかもしれないですが、元の漁業の姿が戻っていくことに少しでも関われることはいい体験となりました。
話は変わりますが、ボランティアに対し津波について多くのことを語ってくださる漁師の方が一人居ました。その方は東日本大震災当日の状況から現在の状況までお話してくださいましたが、特にボランティアの中に教員を目指す方が一人居たことから震災当日の小学校の先生方の事が話題に上りました。その漁師の方は、ほとんどの小学校の先生方が子どもたちを逃がしてくれたこと、子どもたちをその後も守ってくれたことに対し、敬意を払いながら説明してくださいました。当日は誰もが逃げることに必死で、逃げる方向を間違えた人々や、判断が遅れて逃げ遅れた人々など様々な行動をとった人たちがいたそうです。こうした大変な状況の中で、中には非常に大きな被害を受けることになってしまった小学校もありましたが、ほとんどの学校や先生方が子どもたちを守ってくれた事に対し、少なくともその漁師の方は敬意を払っていらっしゃいました。被災地の方から直接に語られる震災当日の状況に、ボランティアの方も息を呑んでお話を聞いていたように思います。
漁師の方の大変な経験や記憶を前にして、私達に出来ることなんて何かあるのだろうかと考えてしまうほどに大きいお話でしたが、針金に貝殻を通すといった小さな手伝いしか出来ない私達に対し、何度も感謝の言葉を贈ってくださる漁師の方々の姿に、何も出来なくても「何か」しようという気持ちにさせられる、そんな一日だったと思います。明日も何が出来るかはわかりませんが、南三陸に居る間は「何か」出来るよう頑張ろうと思います。
最後に、本日お世話になった漁師さんより新鮮な帆立をいただき、皆で夕食にいただきました。ありがとうございます。
写真:
@本日の作業の様子
A2日間の成果の一部
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