2010年3月隊活動レポート
2010年3月22日(月)
スケジュール6:30 朝食 【写真】 |
レポート(瀬筒)
今日は朝食をとった後に、今まで使用した様々な道具を事務所の方に運ぶ作業からはじまった。荷物を片付けた後、MTTCで開催されている絵画展の見学に行った。MTTCは教員養成学校で、とても綺麗で大きな学校で驚いた。絵画展は校舎の二階の教室で開かれており、カンボジアの子ども達が描いた作品で、賞を獲得した作品が主に飾ってあり、見学に地元の小学生などもきていた。中には日本の子どもの作品を少し飾ってあり、比べる事が出来た。国の違いによって多少の特徴の違いはあるが、どちらの国の絵ものびのびと良い絵を描いていたと思う。展示会の隣りには机が並べてあった。そこで見学にきた地元の子たちが自由に絵を描く事が出来るように紙やクレヨンなどが置いてあり、子ども達が楽しそうに絵を描いていたのが印象的だった。
その後マーケットに行き最後の買い物タイムを楽しんだ。皆お土産などを慣れたように交渉しながら購入していた。ちなみに自分は彼女にワンピースを2着も買ってしまった。
遂に明日帰国する。この一ヶ月あまりで考えさせられた事が多々ある。特に自分が感じた事は、人の豊かさについてである。国内総生産や一人あたりのGDPなどの指標を見る限り多くの問題を抱えているとはいえ日本は豊かな国であり、カンボジアは世界的に見て豊かであるとは言いがたい。今回のブランコ作りの二校目で行ったバッタンバンのカンボジアの中でも貧しいほうの村の人々は経済的には貧しいに違いない。しかし彼らの表情や生活を見ていると、そういう事を感じさせることは全くなかった。そしていきなり海外からやって来た自分達の手伝いをしてくれ、祭りにも参加させてもらい、別れ際には泣いて本気で別れを惜しんでくれた。人間の心の豊かさや温かさ、そして人の幸せは経済的な指標や数字で表す事は出来ないという事を強く感じたと同時に、日本での自分の日々の生活や就職について浅はかな考え、例えば年収、などで進路を決めようとしている自分に恥じらいを覚えた。
カンボジアに来て、日本では見ることの出来ない事を見、考えてもいなかった事について考える機会を得られたことにとても感謝したい。
今日の一言
ついに明日、10年3月隊は帰国します。約一ヶ月間のカンボジア生活では、仲間とぶつかり、真剣に話し合う事も出来たし、何より子ども達や村の人たちから日本では当たり前に思っている小さな幸せの温かさに気付かせてもらいました。日本へ帰っていつもの生活に戻っても、この"小さな幸せ"を忘れずに大切にしていきたいです。(内田)