2014年3月隊活動レポート
2014年3月14日(金)
スケジュール5:00 起床 |
本日の報告者より
本日はとうとう、オルッセイ小学校に校舎とブランコの贈呈をしました。贈呈式には支援者である工藤様もいらしており、身が引き締まる思いでした。工藤様は整骨、整体の治療家の経営支援を行っている株式会社クドケンの社長です。
この数日間、オルッセイの人々と交流し、特に子供達は自ら作業を手伝ってくれたり、一緒に歌ったりと深い交流をしてきました。本日、その子供達のうちの何人かが制服を着て贈呈式に参加しており、非常に頼もしく思いました。彼らの覚えの早さや機転、気配りの良さにはとても驚かされています。彼らが学校に通い、進学していくことができるならば、必ず立派な社会人になることでしょう。いつか、世界のどこかで再会したいです。
しかし、プノンペンに帰ってくると、やはり郊外との圧倒的な経済力の差を感じます。カンボジアのどの地域においても、子供達が当たり前に育ち、学習する場を得られ、望む職業に就くことができる状況が整ってほしいです。そのために自分にできることを、これからも探していきます。(照井美聖)
各車両係より一言
・一号車
いつも何かと意見が合わない蘭子さんと清國さんですが、お二人が珍しく口を揃えて言うのは、「カンボジアの男性は働かない」ということです。私も、CCHの駐車場で平日の昼間だというのに、掛けトランプやチェスに興じる男たちを見たことがあります。また、コンポンチャムには、男山と女山という山があります。言い伝えによると、男と女どちらが一夜の内に高く山を作れるか勝負をしたところ、男は怠けてばかりでろくに作業をせず、女の方が高い山を作った結果、そちらにお寺ができたという話が残っています。神話の昔から、ダメ男とされてきたクメールの男性ですが、なぜ彼らは働かないのでしょうか?その答えの手掛かりとなりそうな話を私は思い出しました。
私は、大学で授業を受けている先生の中に、カンボジアと同じような農耕民族の村に2年間フィールドワークに行った先生がいました。そこの男たちも農作業をほとんど手伝わず、昼寝ばかりしているのだそうです。しかし、それには理由がありました。その村の男たちは、外敵から家族を守るために夜見張りをしているから、昼は寝て体を休めているのだそうです。そこで私は、カンボジアの人たちも、昔はその村と同じような生活をしていたけれど、都市化が進み技術が発達した結果、天敵がいなくなり男性は昼間の時間に遊ぶようになってしまったのではないかと思いました。カンボジアが今後も発展し続けるためにも、男性と女性が一緒に働くことが必要だと思います。(石井陽丸)
・二号車
コンポンチャムから、プノンペンへ向かう途中、三号車のドライバーのブンナンさんと二号車のドライバーのプンルーさんが車で抜かしあう姿を見て、「車線ってなんだろう(笑)」と思いながら、移動してきました。カンボジアには、大きい国道が7つあります。私達は、コンポンチャムから7号線に乗って、分岐点で6号線に入りました。右側にJHPが支援した200棟目の学校がありました。さらに進んで、次の分岐点で5号線に入りプノンペンに来ました。この広い国道の中で、なぜ道に迷わないのか、鳥居さんからお聞きしました。理由は、広い国道の中には「この村はここにありますよ」と目印になる大きな門がいくつもありました。この門を目印に、カンボジアの人たちが道に迷わないことを知りました。(黒川瑞季)
・三号車
どの家でも、牛または水牛と豚を1、2頭ずつと鶏を数羽飼っています。牛と水牛は畜力として、豚は現金収入源として、鶏は現金収入源と自家消費してたんぱく源としているほか、資産形成の役割も果たしています。しかし、衛生条件が劣悪であることから、疾病等により、家畜を失う危険性は極めて高いものとなっています。また一部の地域では、あひるを現金収入源としているものもあります。
庭先畜産で主に問題となっているのは、獣医や普及サービスが十分に受けられないことによる損耗、家畜衛生が問題です。小規模農家では、NGOなどから資金援助を受けて、豚を飼養し始めても疾病の発生によって家畜が死亡することにより、大きな経済的損失を受けます。このようなリスクが小規模農家における、畜産の発展阻害要因とされています。3歳と4歳の発育の良い牛だと、1頭あたり95万リエル(約2万9,450円程度)です。よく考えてみれば牛や豚の獣医さんより人のための病院が少ないです。(長屋雄貴)
レポート係から一言
プノンペンからコンポンチャムの絆橋までの距離が約120q、そこからオルッセイまで約60q離れているそうです。日本でいえば、東京から栃木県益子までの距離が120q、そこから那須高原までが約60q離れています。確かに東京と比べれば、栃木は自然豊かで高層ビルが新宿区ほど乱立していることはありません。しかし、教育は当たり前に受けることができます。
一方、カンボジアでは、教育施設や教員の数など、都市部と郊外の教育環境にかなりの差が見られます。カンボジア政府の力だけではその問題を解決することが難しいため、もう少しの間、JHPのような団体が国民の教育環境を整える支援をする必要があると思います。
オルッセイ小学校の子供たちは175名、先生は3名です。7:00から11:30までの一部と12:00から16:30までの2部に分かれています。それにしても先生が少ないと思います。もう少し先生の数が増えるといいですね。
今日のありがとうございます
支援して下さった工藤様ありがとうございました。おかげさまでブランコを立ち上げることができました。ずっと忘れないでしょう。
オルッセイの皆さん、ありがとうございました。本当によくして頂きました。ますます発展することをお祈りします。