代表理事 小山内美江子 訃報に際しまして
JHP・学校をつくる会の創立者であり、以来、代表理事を務めてきた小山内美江子の逝去をご報告いたします。
小山内は脚本家としての活動の傍ら、還暦を迎えた際に「第2の人生」と称し、
海外ボランティアの道へと進みました。
初めは、ヨルダン難民キャンプに出向いたことがきっかけでした。
1990年の8月にイラクによるクウェートへの武力行使によって勃発した湾岸戦争に
際し、資金支援のみだった日本が、世界から「顔の見えない日本人」と批難された
ことが行動の原点でした。
「3年B組金八先生」のドラマがスタートした1979年頃、カンボジアでのポルポト派による暴政や内戦の状況を知り、自身が体験した戦争の記憶と重なった小山内は、
カンボジア支援をしたいと思い、1992年 カンボジア帰還難民救援活動に参加。
教育が徹底的に破壊され、校舎はもとより、教師も教材も信じられないほど不足している状況を見て、カンボジアが自立して行くには「まず教育」が大切だと感じ、
心の底から学校をつくろうと思い立ったことが「JHP・学校をつくる会」設立の
はじまりでした。
「JHP(Japan team of young Human Power)」という名前には、共に活動した大学生の日々の成長に小山内が感動したことで「地球視野を持った心若い若者を育てていきたい」という想いも込められています。
以来「できることからはじめよう」を活動モットーとして、小山内の「お金のある人はお金を、知恵のある人は知恵を、行動力のある人は汗を!」の呼びかけに賛同してくださる多世代の支援者の皆さまとともに、
カンボジアを中心とした途上国での約400棟の学校建設、
トイレ(293棟1198室)や手洗い場(152基)支援による衛生教育、
教育省、各県の教育局と提携しての芸術教育(音楽/美術)、
保護者を対象とした識字教育、大学奨学金支援、
1200名以上の海外ボランティア派遣や、
著名な方を講師に招いて開講した「国際ボランティアカレッジ」に加え、
国内での被災地支援活動など、多岐に渡る活動を行ってまいりました。
小山内のカンボジアでの多数の活動実績はもちろんですが、
どれだけ年月が経とうとも、今も変わらない、活動を共にしたお仲間との繋がりや、
支援した学校を卒業し現地で立派に活躍している人たちの様子を知る度、
カンボジアと日本の若者の未来を明るく照らす多くの功績を残されたことを実感いたします。
昨年10月には、当会は創立30周年を迎え、小山内も祝賀会にて、
皆様と挨拶を交わされたところでもあり、私共としても突然のことに大変驚いておりますが、今後も小山内美江子が残した熱き想いを受け継ぎ、助け合いの活動の輪を
さらに広げていきたいと思っております。
心より哀悼の意を表しますともに、ご冥福を心よりお祈りいたします。
JHPスタッフ一同
また追加でお知らせ出来ることがありましたら追って発表させて頂きますので、
お問い合わせについてはご配慮いただけますと幸いです。