モンゴルへ制服寄贈を行いました

JHPでは、㈱共同印刷様より寄贈いただいた未使用の制服304着を、当会に在籍するモンゴル国籍の職員からのニーズ情報提供により、モンゴルの必要とされる学校・団体へ贈る活動を行いました。

今年秋にモンゴル現地の学校や団体へ直接訪問し、制服を贈呈した際の
活動の様子をご紹介します。

モンゴルについて

 今回寄贈先となったモンゴルは、寒暖差が大きい国と言われ、夏期は40度、冬季は-40度にもなります。
 モンゴルは「大草原」や「遊牧生活」のイメージが強いですが、近年は気候変動やモンゴル特有の干害、冷害により全財産・家畜を失い、生計を立てられなくなった遊牧民たちが職を求めて、首都ウランバートル市に大量に流入しており、人口の約半分が首都に集中しています。

 さらに、そうした人達の約半分がインフラ等が整備されていない『ゲル*地区』で生活をしており、冬は暖房が無く、あらゆるものを燃やして暖を取るため、大気汚染物質が発生し、生活環境の悪化が問題となっています。
 また、学校の数も少ないため、一つの学校に大人数の子どもが通っており、二部制での授業実施など、教育環境もよくありません。

 今回寄贈いただいた制服は、そのような過酷な環境下で暮らすゲル地区の方々に寄贈し、活用していただくことになりました。
*ゲル:季節ごとに移動する遊牧民の人々が伝統的に住む、組み立て式住居

寄贈された制服は、子ども達の発表会の衣装として使用されます。
贈呈訪問した際には、子ども達が発表会で披露するダンスの一部を披露してくれる
場面もありました。

様々な課題を抱える家庭から集まっている子ども達ですが、それでも明るく、歌、
ダンス、勉強などを一生懸命に取り組む姿に感動しました。

ウランバートル市の学校では、1つの教室を2~3つのクラスが交代し使用しているため、生徒が教室の掃除をする時間はありません。
そのため、学校スタッフが教室、トイレなどの清掃を行っています。
彼らは最低賃金で、子ども達の衛生面を守って下さっているので、1日でもおしゃれをして気分転換になればという思いで、提供しました。

カーディガンを受け取ったスタッフの方々は「同じ服を着ると1つのチームとして、よりまとまりますね、日本人の皆様の広い心に感謝しています」と仰っていました。

この度の寄贈にあたり、モンゴルへ制服を送る輸送費用として40名の方から貴重な
ご寄付をいただき、無事に現地へと届けることができました。
ご寄付をいただいた皆様に心よりお礼申し上げます。ありがとうございました。


左から順に、⑴制服を受け取る生徒 ⑵発表会のダンスを披露してくれた子ども達 ⑶寄贈の記念写真 ⑷学校から頂いたお礼の掛軸 

今後も「できることから」をモットーに、支援ニーズに合わせた取り組みをしていきたいと思います。
皆様の温かいご支援とご協力の程、よろしくお願いいたします。